C4D 3Dオブジェクトを実写に合成したいのだ… プラグインPhotoMatchがなくても、ある程度カメラを調整
C4Dでオブジェクトを背景に合成する為に、プラグインPhotoMatchがあれば、カメラの調整が簡単にできるのだけど…
PhotoMatch
http://www.vreel-3d.de/plugins/PhotoMatch/links.html
70ユーロか…
70ユーロをケッチって、自力で背景にある程度マッチするように、カメラを調整する方法を考えてみる。
そもそも、プラグインで計算してカメラを合わせているのに、手動で合わせる事ができるのだろうか…
まぁ出来なければ、出来ないと言う事が明確になるだけで…
さて、背景を…
自分で撮りに行くのは面倒なので、webから…
著作権フリーで、加工してweb公開や再頒布が可能なものを…
再頒布が出来なければ、このブログでは使用できないのだ…
探して規約を読むのが面倒になってきた…自分で撮ってきた方が早いなぁ…って、今は夜だし…
ようやく見付けたのが…
ゆんフリー写真素材集
http://www.yunphoto.net/
加工して再頒布も可能で、無料と…
画像内に[Photo by (c)Tomo.Yun]に入れ込んで…
画像の近傍に[http://www.yunphoto.net]へのリンクを設置…
掲載後、掲載URLをメールで[photomyun@gmail.com]へ送る…
これが、無料利用の条件で…
もし、条件に従えなければ、1点10,500円…って、PhotoMatchが買えるなぁ…
なるほど…
利用される方は、じっくり規約を読んでください。
http://www.yunphoto.net/jp/jouken.html
さて、背景のチョイスは、カメラの調整がしやすい物を…
画角は標準か、ちょっと広めで…
なるべく、建物や道路、直方体のような物体が写っているものを…
探すのが大変だ…
サムネイルが、もう少し小さくて、1回の表示で出来る限り沢山表示されている方が良いんだけど…
画面全体の色合いとか、構図の種類とかでも検索やソートができると、選びやすく利用しやすくなると思うんですけどね…
ん?
規約読んで、とりあえずメニューの最初のアイコンをクリックして選択を開始…
画像を選択するのに必死だったんで…気付かなかったんですが…
メニューに縮小画像一覧がありました。
心が折れたせいなのか、最近抜けている…
自分のアホさを披露してしまった…
まずは、試しに簡単な画像を…
http://www.yunphoto.net
HPに掲載する場合は[Photo by (c)Tomo.Yun]は、画像に入れず、近傍に記載で良かったのか…
まぁ良いや…
では、カメラのキャリブレーションの為の補助線を引いた画像を新たに保存します。
カメラの画角や向きを合わせるだけなので、必要以上に大きくなくても良いのです。
ただし、画像の縦横比は変えない事。
補助線を引いた順は…
- 廊下の床と左右の壁の2本の境界線
床は地面と平行で左右の壁も平行と仮定。
2本の線が交わる所が、消失点。
床は地面と平行と仮定したので、この消失点を地平線や水平線が通ります。 - 先に引いた廊下と壁の境界線に直角に交わり、なお且つ地面に平行な線
床板の目が壁に直角と仮定します。
カメラを正確に合わせるなら、この線も2本あると良いですね。
この線を2本引いたならば、この2本が交わる所が2個目の消失点です。
この画像では、画像の外なので1本だけにしました。 - 地平線
2個の消失点を求めたならば、この2つを結んだ線が地平線になります。
今回は、地平線は画像中、水平と仮定。
背景を撮影したカメラがバンクしていれば、地平線も傾きます。
この補助線を利用して、C4Dのカメラを合わせます。
で、補助線を引きましたが、この廊下は歪んでますね…
カメラの調整作業中は、廊下の幅などは気にしないでください。
C4D内で、用意するものは、補助線を引いた背景画像を指定したマテリアル。
カメラと作業平面と背景オブジェクトを追加。
背景オブジェクトには先ほどの背景画像のマテリアルを適用します。
ビューのカメラは、エディタカメラからカメラオブジェクトに変更してください。
オブジェクトマネージャからも変更ができます。
レンダリングサイズを変更します。
背景画像の比率を保持してください。
元の画像は1024×683
横のサイズを仮に640にすると、縦のサイズは(683 ÷ 1024) × 640 ≒ 427ですね。
プレビュー画面は見づらいですが…
ビュー上の方にあるC4Dの地平線を背景画像に引いた緑の地平線に合わせます。
更に、作業平面のグリッドを赤い線に合わせます。
合わせる作業中の作業平面の座標は、気にしないでください。
カメラの位置は作業平面より上であれば、座標はどうでも良いです。極端に近くなければ…
さてカメラの向きは、モディファイヤキー(オルトキー等、Macだとコマンドキーだっけ?)とマウスで操作はできますが、画角は操作できないのでカメラの属性の画角をビューへドロップしてHUDにしてください。
カメラの画角HUDは邪魔にならないように隅に…
HUDの位置の調整は、コントロールキーを押しながらマウスを使います。
画角HUDは右下に置きました。
デフォルトなので、プリセットの53.13°です。
HUDの使い方は、分かりますよね?
数値の所を左右にスクラッチです。
カメラの選択を解除すると消えるので、HUDを右クリックして常時表示されるように設定してください。
では、合わせる基準を決めます。
画像右下の赤い線の交点です。
この基準点に作業平面の軸の見た目の位置を合わせます。
座標は気にしない。
作業平面の選択は解除しないで、カメラの回転を調整します。
C4Dのカメラの地平線を背景の緑の地平線に合わせます。
水平線をずらさないように作業平面のグリッドを基準点側の床と壁の境界線に合わせます。
ここでは、作業平面のZ軸を合わせました。
これで廊下に平行な線は、地平線上の消失点に交わります。
基準点の反対側の床と壁の境界線も問題なしです。
さて、床と壁の境界線に平行な線は良いのですが、これに直角に交わり床に平行な線が合っていません。
画角が狭いので、作業平面のグリッド線の角度が、背景の赤い線より角度が浅くなっています。
現在の画角が53.13°
これを仮に80°に変更します。
画角を変更したので、作業平面の見た目の位置や地平線の高さが変わります。
先ほどと同じように基準点に軸の位置、水平線と床と壁の境界線を再度あわせます。
かなり近づきました。もう少しです。
この作業を繰り返していけば良いのです。
画角を変更しては、基準点に作業平面の位置を合わせカメラの向きを調整…
最終的に86~87ぐらいです。
後はパースの具合をオブジェクトを配置して確かめてください。
大体が良いと思うのですが、上のオブジェクトのエッジの角度がきついような…
原因は背景の水平線を水平と仮定したからだろう。
今回は、このまま修正せず進めます。
で、作業平面の座標は…
X:471.268 m
Y:-520.366 m
Z:163.356 m
無意味な数値だね。
カメラを作業平面の子オブジェクトにして…
既にオブジェクトを配置してしまった人は、そのオブジェクトも作業平面の子オブジェクトにします。
後は、作業名面の座標を0.0 , 0.0 , 0.0に変更すれば基準点がワールドの原点になり作業がし易いでしょう。
このまま、作業を進めても良いですが…
現実的な数値で作業するならば…
カメラの座標をスケーリングした方が良いでしょう。
単位は(m)より(mm)それより(cm)が良いのだろうか?
編集メニューから一般設定で基本単位を変更。
単位は単なる数値の後ろに表示されるだけで…
座標が1.0m , 1.0m , 1.0mだったのがcmに変更後、100.0cm , 100.0cm , 100.0cmになると言う訳ではないのだ…
C4Dの中では、単位が絶対的ではないのだ。
単位が煩わしければ、「単位を表示」をOFFにした方か良いかもね。
カメラの座標は…
X:-197.853 cm
Y:451.396 cm
Z:-1039.265 cm
さて、ここで、ヌルオブジェクトを追加します。
原点0.0 , 0.0 , 0.0に配置されていると思います。
-X方向へ基準点の反対側の床と壁の境目まで移動します。
ヌルオブジェクトの座標は…
X:-1100.587 cm
Y:0.0 cm
Z:0.0 cm
もし、廊下の幅が180cmならば…
180 ÷ 1100.587 = 0.16354908789582286543453629744854
これが倍率…
カメラの座標に掛ければ、準備は完了…
カメラの座標の変更は…
X:-197.853 cm × 0.16354908789582286543453629744854
Y:451.396 cm × 0.16354908789582286543453629744854
Z:-1039.265 cm × 0.16354908789582286543453629744854
倍率の桁数が多いって?
Winのアクセサリの計算機で計算したのをコピペしました。
カメラ座標の変更は、いくつか方法があるので、やりやすい方法で…
先ほど配置したヌルオブジェクトが画面からはみ出したので、画面内に戻して適切な位置に配置します。
見た目には、そんなに変わっていません。
さて、ヌルオブジェクトの座標は…
X:-180.315 cm
Y:0.0 cm
Z:0.0 cm
全く問題はないですね…
後は、背景のモデルは、プリミティブなどを配置して簡単にできると思います。
背景画像は、罫線の無い方を読み込み直してください。
マテリアルの設定等は、webで検索するとヒットするので、今回はここで終了です。
シーンファイル「BackgroundComposite.ZIP」です。
マテリアルの設定は適当なので、参考にはならないです。
最後に今回使用した写真素材の「ゆんフリー写真素材集」さんへ、使用状態と使用写真データ名をメールしました。
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